ドイツに住んで早5年。私のドイツ語はいまだ片言ですが、それほど不自由していません。それは、ドイツでは、英語を話せる人が多からです。特に、若い人は普通に英語を話します。
私の英語はドイツ語よりはマシなくらいで、不自由なく話せるわけではないです。それでも、会話にはなるので、なんとかしのげています。
ただ、言いたいことがうまく英語で話せず、悔しい思いはしょっちゅうです。
そんなわけで思うこと。子供にはものごごろつく頃から英会話を習得させてください。子供の将来の苦労がひとつ減ります。
残念ながら学校の英語教育はあてにならないので、これは親の使命です!
日本で英話がいらない理由
そもそも日本にいたら英語って要らないよね。なぜなのでしょう。
島国だから
日本は島国で、ほぼほぼ単一民族(アイヌ民族などの少数民族を忘れているわけではありません)です。日本語を習い日本語を話す。
だから、世界に誇れる日本の伝統文化が生まれ、それが守られているわけです。これってすばらしいことなのです。
日本同様、イギリスも島国。イギリスも優れた伝統文化を守り、受け継がれてきています。
イギリスと日本、違うとすれば、ラッキーなことにイギリスは母国語が英語だということです。もし、日本の母国語が英語(日本語が国際的な共通言語という意味)なら、日本人の悩みも減ったことだろうと思います。
外国人が少ないから
日本でも外国人には会うけど、日本に移住している外国人は少ないです。いるじゃん!って感じるのは、日本に住む、もしくは旅行で訪れる外国人参加型のテレビ番組が増えたからだと思います。
ドイツでは、移民政策を行ってきたため、多くの移民がドイツにいます。一番多いのはトルコ人です。2世、3世がドイツ生まれです。ドイツ人口の4分の1くらいがトルコ人のはずです。
今、私はドイツ語を習いに語学学校へ通っていますが、クラスメートのうち、トルコ人は7割くらいかと。それなので、授業の休憩時間はトルコ語が飛び交っています。
日本だと、日本に住む人=日本人でも問題ないでしょうか、ドイツでは、ドイツに住む人=ドイツ人にはなりません。EUからの流入は自由ですし、中国人やベトナム人もたくさん住んでいますから。
必要性を感じないから
そもそも日本人しかいなければ、日本語しかいらないので、意思の疎通に英語を話す必要がありません。
私も日本にいたときは、研究で英語の文献を読まねばならなかったものの、英語を話す機会なんてほとんどありませんでした。
大学に留学生はいましたが、留学生の方が英語のできない日本人に合わせて、日本語が流ちょうでした。
東京大学や京都大学であれば、教員は英会話ができるのかもしれませんが、地方私立大学の教員のレベルはそんなもんです(そうじゃない教員もいると思いますよ)。
私の実家は海沿いの田舎町です。帰省しても外国人には会いません。町で一番のお祭りのときに、日本人女性と歩いている外国の方を見ましたが、そんな程度です。
そんな実家の両親の日常に英会話、要りませんものねぇ
偉人たちがたくさんの英単語を日本語にしたから
文明開化の頃に英語を学んだ偉人たちが、英単語を日本語に訳してくれています。
国名は忘れてしまいましたが、東南アジアの国のひとつでした。母国語にそれを示す単語がないから英語をそのまま覚えたほうが楽だというのです。
一例をあげれば、「Photosynthesis」という英単語。これは、日本では「Photosynthesis」に相当する「光合成」があるので、英単語は必要ありません。
この国では、母国語に「光合成」という単語がないから、英語をそのまま使っていると。「光合成」だけでなく、他にもあり、結局、英語を学ぶことが単語を知ることだと小学校の先生が話されていました。
もし、日本もたくさんの英単語が日本語に訳されていなかったら、そのまま英語を覚えられていたのかもしれませんね。
カタカナ表記があるから
カタカナはそもそも男性のための言葉だったらしいけど、今は、外来語を表すために用いられていますよね。
日本にはカタカナがあるから、英語の発音ができません。つまり、英単語を見ても、カタカナ発音してしまうし、カタカナを知っているから英単語の正確な発音につながりません。
カタカナが日本になかったら、日本人は英単語をもっと正確に読めると思うんですけど。
そして、親切すぎるのが、英単語の上にカタカナのふりがながある参考書。
私もドイツ語単語集を持っていますが、カタカナをドイツ語の上にふってあります。カタカナを見ないようにしようと思っても、目に入ってしまって、読んでしまいます。
ドイツ人の夫は、カタカナが読めるようになった後、日本を訪問したとき、カタカナを見つけては読んでいました。
「ホールって何?」とか「ライブって何?」とか、聞くんですよ、私に。
どちらも英語なのに、分からないんです。だから、カタカナ発音の私の英語もときどき夫には伝わらない。
カタカナは音をあらわすのにはもってこいの表記ですが、英語をカタカナにしたのは過ちでしょう。
ドイツ人が英会話ができる理由
ドイツ人は、特に若い人は英語を話せます。私が思うこの理由は以下のとおり。
他民族国家だから
そもそも多民族国家なので、共通言語が必要です。ドイツ語が話せない場合は、英語を話さざるを得ません。
幼稚園も多国籍。幼稚園の宣伝に描かれている子供たちの肌の色は、薄い桃色、肌色、琥珀色、茶色とまざっています。髪の色ももちろん様々。それが普通なのです。
私の甥(ドイツ人夫の妹の息子)は、とつぜん、スペイン語とか話しますよ。幼稚園で話しているんだそう。
それから、私のドイツ人の知り合いは、ロシア語を話します。理由は、小学生の頃、ロシア人の友達がいたから。
英語教育を会話から始めているから
ドイツは、今、小学1年生(日本の小学1年生に相当する年齢)からの英語教育開始です。
日本はといえば、今年度(2020年)から小学3年生からの英語教育が必修化しましたね。これに反対意見もあると聞くとありえない!と思ってしまいます。
日本の英語教育もやっと順番が分かったようで、3年生は、「聞く」と「話す」から始まるそうです。
ドイツ人の夫が小学生だったときは、英語教育は4年生からだったそうです。最初は実技だけだそう。つまり、本はなし。「聞く」と「話す」重視してますよね。
この点においては、私が受けた英語教育は、最悪だといえます。「読む」と「書く」だけで、「話す」ことはなかった。
英語の先生が教科書の英文を「読む」のを「聞く」ことはしたけど、今思えばあれは、英語じゃない。でも、当時、中学生の私には、発音が正しいか否かなど分かる由もなし。
「聞く」と「話す」の英会話が大事
赤ちゃんが言葉を覚えるのと同じで、英語も「読む」と「書く」から入っちゃいけません!
『聞く』と『話す』から。
私が子供の頃は、高度成長期で、私の家も裕福ではなかったし、両親は共働きでした。お金を貯めることに一生懸命な時代でした。
でも、今は違います。バスに乗るとスマホでゲームをする大人たち。ベビーカーの子供にスマホでアニメを見せているお母さん。
そのスマホで子供に英会話のアプリを使ってあげましょうよ。語学はとにかく早く始めるのが一番です。
英語教員の教育がたいへんとか言っている場合じゃないです。
小学3年生からなんっていっていないで、ものごころつく頃から教えるべきです。
終わりに
世界に遅れているとかグローバル化だとかよりも、言語の違いでつながれないって悔しいじゃないですか。
英語で会話できれば、明らかに世界は広がる。多くのことを知れば、人生は豊かになる。その機会を是非、子供の将来に与えてほしい。それだけ。
忙しいならできるところから、可能な範囲でよいのです。
英語は目より耳からが先!
小さいときから英語に触れさせる。 と、同時に、正しい日本語も教えてくださいね。